「どんな仕事でもコミュニケーション能力は必要」
いろんなところで聞く言葉かと思います。
でも、「そういうもんなんだろう」と漠然と頭に植え付けたはいいものの、「具体的に、なんで?」と思う人も多いのではないでしょうか。
というわけで、WEB制作においてなぜコミュニケーション力が必要なのか、会社に9年勤めた私なりに思うところを2つにまとめました。
お客さんの漠然とした希望・要望を紐解く必要がある
お客さんは往々にして、WEBサイトの知識がありません。
強いて言えば、ネットを見て「あれいいな」「これいいな」といったアバウトな想いを持っています。
実際に依頼や相談をいただくときも、要望は非常にアバウトであることが多いです。
これは当たり前であり、例えば自分が新築のお家を建てるときを想像してみると、お客さんの気持ちがわかるかもしれません。
- 何がどこまでできるのか
- どういう家のパターンがあるのか
- 自分たちの知らない、意外な方法が存在するのか
- 費用感はどうか
こういったことを考えますよね。
その上で「キッチンはこんな感じが好きだな、リビングは広くてあんな感じがいいな、2階建てが良いと思うけどどうなんだろう…、費用的にどこまでの事ができます?そしてもっと良い方法があれば提案してほしいな?」
といった漠然とした要望になりませんか?
そのままWEBサイトに置き換えましょう。
我々の仕事は、知識に乏しいクライアントのアバウトな要望を分解して、具体化してあげることなのです。
自社に営業スタッフがいる場合でも、その方とのコミュニケーションという意味で同じことが当てはまります。
進め方としてはおおよそ以下の流れが多いのではないでしょうか。
- しっかりヒアリングして要件定義
- サイトマップ、デザイン案の提出
- やりとりをしつつ2.を固める
- 原稿・素材の用意を進める(あらかじめどちらで用意するか決めておく)
- デモサイトの構築、及び提出
- 校了までやりとり
- 校了!本アップ!おめでとう!
ざっくりと挙げましたが、経験上こんな感じです。
これを見ると、「やりとり」が多いことがわかるかと思います。
時にはお客さんの気持ちに寄り添うカウンセラー、時にはお客さんに教える教師になる必要があります。
ぜひ要望を紐解いて、最善と思えるWEBサイトを組みましょう。
余談ですが、要望をがっつり具体的に決め込んでくるお客さんもいます。
その場合も冷静に見極める必要があり、全てYESで進めると、成果の出ないチグハグなサイトが出来上がったりします。
あくまでプロは私たちであるという意識を持ちましょう。
小さなギブの積み重ねが自分にとっての得となる
- 「ネットが繋がらないんですけど」
- 「PCの電源が入らないんですけど」
- 「印刷機が動かないんですけど」
IT、ネット、WEB、ある程度知識のある人なら区別がつくのですが、専門外の人には区別がつかないことが多く、何か困ったときに、近くの我々のような者に、予想外な問いが来ることがあります。
「うちは電気屋じゃないので…」
「パソコン買ったとこに聞いてください」
そう思う気持ちは非常によくわかります。
しかし余裕があるのであれば、解決できるかどうかはさておき、話を聞いてあげましょう。もちろん、わからない場合は業務範
頑張れば無料でもサイトが作れる現代において、何より重要なのは「信頼」。
もう少しいうと、「話しやすさ」です。
どの会社で作っても
なんだかんだ人を相手にする仕事です。
お客さんにとって、いざ大きな案件がある場合を想定し、
「あの人はいつも細かいことからなんでも聴いてくれたし頼りになるから、見積取ってみよう!」
という状況をつくる必要があります。
結局会社のブランド・評価よりも、スタッフ個人の信用が物をいう場合があるということですね。私自身、「りゅうさんにお願いしたい」という嬉しい指名が入ることがあります。
またもう少し補足をすると、
ある程度付き合いがあることが前提ですが、例えばある企業が「WEBサイトをリニューアルしたい」となった時。その企業は、どこの制作会社に頼むか選択肢を持っています。
その選択の決定権を持つ人が、いつも
しかし、その”上の人”は、WEBのプロではないし違いもよくわ
窓口の担当者からすると、今後やりとりをしていくことを考えると
・話しやすい
・議論しやす
つまりあなたのほうが楽ですから、決定権を持っていないスタッフだ
最後に…
「どの職業でもコミュニケーション能力は必要」
本当によく聞く言葉ですが、WEB制作会社での経験上、上記に挙げたような理由からコミュ力は磨いていく必要があります。
とはいえ、
・普段からお客さんとしっかり話して、大事にする
・相手の立場に立った対応をする
これだけしていれば、マッチョ営業マンのようなコミュ力は必要ありません。気持ちは必ずあの人に伝わります。
「次に繋げる」ためのコミュニケーションを意識しましょう。
新入社員でもベテランでも、フリーランスの方でも、どの立場においても大事なことでしょう。
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